また、表2−3−2の通知にある「安全性」「再現性」「共通利用性」の三つの機能が保証された共通規格については、1989(平成元)年から日本PACS研究会と財団法人医療情報システム開発センター(「MEDlS−DC」)が共同で、通商産業省、厚生省、及び財団法人機械システム振興協会の援助で調査研究が実施された。1995(平成7)年12月には、「医療画像情報の電子保存に関する共通規格2」(現規格)が発表され、医療画像については電子保存が承認されている。
?A 電子カルテ開発事業
1995(平成7)年度より、財団法人医療情報システム開発センターが、厚生省からの委託によって開発事業を進めている。1995(平成7)年度には、電子カルテのセキュリティについての検討が実施され、今後は技術的な課題や法的な課題についての検討が実施される予定となっている。
なお、電子カルテの開発にあたっては、従来の方式のカルテと同時に、「医療情報を統合する」という観点から、1人の患者の治療計画も策定するデータベース的な機能も備える方向である。
今後、(財)医療情報システム開発センターが実施を予定している事業内容は表2−3−3の通りであり、カルテの共通化に向けて用語やコード、データ様式等の標準化も推進される予定である。